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セキュリティ・リスクに関する質問

Q9: クライアント情報を含む内容を入力しても安全ですか?

A: クライアント情報、特に個人情報や機密情報をそのまま入力することは推奨されません。以下の対応を検討してください:

  1. 情報の匿名化: 「A社」「B様」のように情報を匿名化する
  2. 具体的数値の一般化: 「約1億円」「30%程度」のように概数で表現する
  3. 特定できる特徴の除去: 業界内で一社だけの特徴など、特定につながる情報は除去する

例: 悪い例)「トヨタ自動車の鈴木部長からの新型EVに関する問い合わせに対する回答案を作成してほしい」 良い例)「大手自動車メーカーの部長からの新製品に関する問い合わせへの回答案を作成してほしい」

また、より安全性を高めたい場合は、組織向けプラン(ChatGPT Enterpriseなど)の利用や、オンプレミス型のAIソリューションの検討も選択肢となります。

Q10: 著作権や知的財産権に関して、注意すべき点はありますか?

A: 生成AIの利用における著作権・知的財産権の主な注意点は以下の通りです:

  1. 入力内容の著作権: 他者の著作物をそのままAIに入力することは、著作権法上の問題となる可能性があります。入力時は自分で書いた文章や、引用ルールを守った内容にしましょう。

  2. 出力内容の権利: 一般的に、生成AIの出力内容の権利はユーザーに帰属するとされていますが、サービスの利用規約によって異なる場合があります。利用目的に応じて確認しましょう。

  3. 類似性のリスク: 生成AIは学習データに基づいて出力を生成するため、既存の著作物と類似した内容が生成される可能性があります。特に創作物(文章、デザインなど)を生成する場合は、既存作品との類似性をチェックしましょう。

  4. 最終責任: 生成AIの出力を使用した最終成果物の責任は、使用者にあります。法的に問題ないか、オリジナリティを確保できているかを確認しましょう。

対策としては、AIの出力をそのまま使用するのではなく、人間が編集・加工してオリジナリティを加えること、また商業利用の際は特に慎重に確認することが重要です。

Q11: 生成AIの「幻覚」とはどのようなもので、どう対処すべきですか?

A: 「幻覚」とは、生成AIが実際には存在しない情報や誤った情報を、あたかも事実であるかのように提示してしまう現象です。例えば、存在しない論文や書籍の引用、誤った統計データの提示、事実と異なる歴史的出来事の説明などが該当します。

対処法としては以下が有効です:

  1. 事実確認の徹底: 特に重要な情報、数値データ、専門的知識については、必ず他の信頼できる情報源で確認しましょう。

  2. 懐疑的姿勢の保持: AIの回答を鵜呑みにせず、「本当にそうだろうか」と常に疑問を持つ姿勢が重要です。

  3. 根拠の要求: プロンプトで「根拠や出典を示してください」と指定すると、より検証しやすい情報が得られます。

  4. 専門分野の確認: 特に法律、医療、財務など専門性の高い分野では、必ず専門家による確認を行いましょう。

  5. 最新情報の扱い: AIの学習データには時間的制限があるため、最新の情報や変更点については特に注意が必要です。

幻覚のリスクは完全には排除できないため、重要な意思決定や対外的な情報発信には、人間の専門家による最終確認を組み込むプロセスを確立することが重要です。